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歯はなるべく抜かない方がいい?その理由とは

投稿日:2024年4月5日/更新日:2024年4月19日

悪くなった歯があり歯医者に行くと、ある歯医者では抜歯を勧められ、後日別の歯医者では歯を残そうと勧められました。こんな時、あなたはどうしますか?実は、歯を抜くか抜かないかの判断は、歯科医院の治療方針によって異なります。

抜歯は最終手段であるべきですが、安易に提案してくる歯科医院があるのも事実です。そのため、本当に抜歯をすべきなのか、正しい知識をつけて判断基準をつくる必要があります。

今回は、歯を抜かない方がいいと言われている理由と、抜くべきケースについて解説します。歯の抜歯を勧められた方は、歯を抜かずに残せる選択肢があるかもしれないので、ぜひ参考にしてください。

歯を抜かない方がいい理由

最近は、なるべく歯を抜かずに残そうという方針の歯科医院が多くなってきています。
これには以下のような理由があります。

他の歯の寿命が延びる

歯を抜かない大きなメリットは、お口の中全体の歯の寿命を延ばせることです。

歯を抜いてしまった場合、その歯を補う治療法としてブリッジや入れ歯、インプラントという治療法がありますが、入れ歯やブリッジの場合は両隣の歯に大きな負担がかかります。負担がかかることで結果的に他の歯も失う原因を作ってしまいます。

他の歯に負担をさせないことが口の中全体の歯の長持ちの秘訣です。

自分の歯で噛める

歯の本数が少ないと、当たり前のように噛めていたものが噛めなくなってしまいます。失った歯を補う治療法は様々ですが。どんなに良い治療法であってもあくまで人工物ですので一定の割合で壊れてきたり劣化や寿命を迎え、再治療が生じてくる場合があります。、やはり健康な天然歯ほど長持ちするものはありません。

 

<参照>厚生労働省 標準的な健診・保健指導プログラム<別冊>保健指導における学習教材集
「歯の数と食べられるものの関係」より

顎の骨が痩せてくのを防げる

歯を失うと、その部位の骨はもはや機能しないと誤認し、溶解し始めます。(骨吸収といいます。)一度骨が吸収されてしまうと、元に戻す方法は外科的な手術以外にありません。顎の骨を健康に保ち、骨吸収を防ぐためにも、自分の歯をできるだけ保持することが重要です。

 

歯を抜いた方がいい場合もある

ただし、残しておくよりむしろ抜いた方がいいケースもあります。以下のような場合は、抜歯が推奨されます。

 

重度の歯周病

歯周病が進行して歯がグラグラの状態になると、治療で完全に元通りにすることは難しくなります。状態が改善しない歯を強引に残すことは、歯周病のさらなる拡大を招き、最終的には全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、このような場合には抜歯を推奨します。

 

重度の虫歯

虫歯が大きすぎてしまうと、虫歯を取ることはできても詰め物や被せ物をしっかりと維持できず修復してもすぐに取れてしまったり、しっかりと詰め物がくっつかずそこから細菌の感染が生じその歯以外にも悪影響を及ぼしてしまいます。虫歯の位置や形、大きさ、深さ、歯肉との位置関係など様々な事を考慮した上で抜歯を推奨する場合があります。

 

歯が割れてしまっている

歯が大きく割れてしまい、修復が不可能な場合には抜歯が必要になります。割れた歯は感染のリスクを高め、痛みやさらなる問題を引き起こす可能性があるため、抜歯によりこれらのリスクを回避します。

 

根っこが膿んでいる

歯根部分に膿がたまり、根尖性歯周炎などの深刻な感染症が発生している場合、抜歯が推奨されることがあります。感染が広がることを防ぎ、全身への影響を避けることが必要です。ただし、根管治療によって残せる場合もあります。

 

矯正治療のための抜歯

矯正治療を行う上で、歯列のバランスを整えるためや、適切なスペースを確保する必要がある場合に、抜歯が行われることがあります。これは、最終的に健康で美しい歯列を実現するための一環として、止むを得ず選択される処置です。

 

歯をなるべく残すための根管治療

歯を残すための治療法として、根管治療という治療法があります。

根管治療は、虫歯や外傷などで損傷を受けた歯の神経や血管を取り除き、感染を防ぐ治療法です。歯の内部を清掃・消毒し、特殊な材料で封をすることで、歯を保存することができます。

 

根管治療のメリット

根管治療の1番のメリットは、自分の歯を残せることです。抜歯せずに歯を保存できるため、自然な咀嚼機能を維持できます。また、感染した歯髄を取り除くことで、痛みや腫れを解消し、感染の拡大を防ぐことができます。さらに、治療後は被せ物をして元の歯の形状を維持するるため、見た目の変化が少ないこともポイントです。

 

根管治療のデメリット

根管治療にはデメリットもあります。

最大のデメリットは、歯がもろくなることです。根管治療を行う際はどうしても歯を削る必要があり、その結果歯がもろくなって硬いものを噛んだ時に割れてしまう恐れがあります。

そして、根管治療は難易度が高く外からは見えない根の細菌の無菌化を目指す治療法のため繰り返しの消毒が必要であり、治療完了までに複数回の通院とお金がかかります。また、統計的に1~2割程度は再発もしくは完治しない場合もあります。これらのデメリットや根管治療をせず放置した場合のリスク等理解した上で治療を受けましょう。

 

当院の根管治療

当院は、視野を20倍以上まで拡大してくれるマイクロスコープを導入しています。これにより肉眼で見えない部分まで確認でき、治療の可能性を広げています。他にも、CT画像診断や歯科用根管拡大装置など専門の機器が揃っているため、必要な際は適宜使用し安全かつ迅速な根管治療が可能です。

詳細は以下のページをご覧ください。

根管治療ページ

 

まとめ

歯を抜かない方がいい理由と、抜歯が推奨されるケースについて解説しました。一度抜歯を進められても、抜かないという選択ができないか、相談してみましょう。歯科医院の方針によって意見は異なるため、説明に納得できなかった場合は別の医院へ相談に行くこともおすすめします。「歯をなるべく残したい」とお考えの方は、山田歯科医院までご来院ください。

 

歯科医師
コラム監修者
歯科医師 山田 宏樹
【経歴】
  • 愛知学院大学 歯学部卒(2014年)
  • 愛知県安城市の歯科医院にて医局長として6年間勤務(2014〜2020年)
  • 現在はきしもと刈谷矯正歯科で院長として矯正治療(ワイヤー マウスピース)やその他自費診療を行っている(2020年〜)
  • 山田歯科医院 非常勤

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