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初期虫歯の治し方は?特徴や発見方法も紹介

投稿日:2024年6月28日/更新日:2024年6月28日

皆さんは、虫歯ができた時どの段階になったら歯医者に行きますか?「できることなら歯医者に行かずに治したい」と思っている方も多いのではないでしょうか。もしその虫歯が「初期虫歯」であれば自然治癒(進行停止)できる可能性はあります。ただし、そのためには適切な処置が必要です。

今回は初期虫歯の特徴、発見する方法、そして効果的な治療法について詳しく解説します。

初期虫歯とは

虫歯は歯の表面に小さな穴が開いた状態を指します。初期虫歯とは、この穴がまだ浅く小さい段階のことを言います。表面のわずかな色の変化から始まり、徐々に深くなっていく虫歯は、早期発見と適切な処置が重要です。

虫歯のレベル

虫歯には以下のような5つのステージがあります。

C0

歯の表面にわずかな変色が見られる段階です。まだ虫歯が歯髄(歯の神経の部分)に達していないため、直接的な治療が必要とされることはありません。代わりに、予防的な処置を行うことが一般的です。

C1

歯の表面が黒ずんだり、小さな穴が開く段階です。まだ浅く、痛みもない場合が多いため、自分で気づくのは難しいでしょう。治療が必要な場合と経過観察で良い場合があります。

C2

歯の表面に明確な穴が開いてきており、食べ物がそこに詰まるようになります。さらに、冷たい物や甘い物を口にすると痛みを感じるようになります。加えて、口臭も感じられるレベルにまで至っています。C2の虫歯は、歯の表面のエナメル質だけでなく、その下にある象牙質にまで達している深刻な状態です。この深さになると虫歯表面に歯ブラシの毛先が届きにくく虫歯の進行を止めるのは難しくなり、専門家による適切な治療が必要となります。

C3

虫歯が歯の中心部分である歯髄(神経部分)にまで達した深刻な状態です。歯の構造は、表面のエナメル質、その下の象牙質、そして最も内部にある歯髄で構成されています。C3の虫歯は、この歯髄に達してしまっているのが特徴です。

この段階では、歯の表面に大きな穴が開いており、ズキズキとした激しい痛みを伴うようになります。ここまでくると「根管治療」と呼ばれる細菌に感染した神経を取り除く治療が必要となることがあります。

C4

見える部分の歯がほとんど失われ、歯肉の中にある歯の根元部分のみが残っている状態になります。

C3の段階と同じように、激しい痛みや強い口臭を伴います。しかし、さらに進行して歯の神経が死んでしまうと、かえって痛みが消えるのが特徴です。歯髄の奥深くに膿のかたまりができることもあり、その膿がたまることで新たな痛みが生じる場合もあります。

C4レベルまでくると、多くの場合、抜歯をしなければなりません。

初期虫歯の特徴

初期虫歯は、見た目の変化が少ないため、なかなか自分では気づけないのが特徴です。

以下のような症状が見られた場合、初期虫歯の疑いがあります。

 

  • 歯の表面に変色(茶色や白く濁った色)がある
  • 歯と歯ぐきの境目が変色(茶色や白く濁った色)している
  • 奥歯の溝や凹凸部分に小さな黒い点がある
  • 詰め物の周りが変色している
  • デンタルフロスを使うと引っかかりが感じられる

   

C0~C1の状態 (写真1) 

C1~C2の状態(写真2)

写真1の状態で適切な対応をしないと穴が空いてしまい写真2の状態になってしまいます。

 

初期虫歯を見つける方法

初期虫歯(特にC0の場合)は、見た目の変化も少なく痛みもないため、自分で発見するのは難しいです。しかし、日頃から自分の歯をよく観察しておくことで、虫歯の前兆を見つけることができます。

歯の表面に変色や穴はないか、よく見ましょう。その際、歯垢があると気づきにくいので、しっかりとブラッシングして汚れを落とした後に確認するようにしてください。

また、歯と歯の間の状態を確認するにはデンタルフロスを使います。デンタルフロスを通した際、引っかかりがあったり、引き抜いた後のフロスがボロボロになってたりする場合は、初期虫歯の可能性があるため要注意です。

自覚症状がないからこそ、日頃からのチェックが重要となります。治療を最小限にするためにも、この段階で虫歯を発見できるようにしましょう。

初期虫歯の治し方

C0の初期虫歯の段階では、歯の表面の再石灰化を促進させることで、自然治癒(進行停止)する可能性があります。そのため、歯を削るなどの積極的な処置は行わず、ブラッシング指導と経過観察を行うことが一般的です。

初期虫歯の治し方としては、以下のような方法があります。

  • 丁寧なブラッシング
  • フッ素(フッ化物)の塗布
  • PMTC

丁寧なブラッシング

まず基本として大事なのは、日々の歯磨きです。初期虫歯の多くは、歯垢の蓄積が主な原因とされています。そのため、しっかりと歯垢を除去することで、初期虫歯の進行を抑えることができます。

ただし、ただ単に歯を磨いたり時間をかければ良いわけではありません。正しい歯磨き方法を実践できていないと、歯垢が完全に取り除けず、虫歯の予防につながらない可能性があるのです。

そのため、歯科医院で適切な指導を受けることをおすすめします。正しい歯磨きの仕方を学べば、確実に歯垢を除去することができ、初期虫歯の進行を効果的に抑えられるでしょう。

フッ素(フッ化物)の塗布

初期虫歯の治療において、フッ素(フッ化物)の塗布は重要です。

特に、虫歯によってエナメル質が溶解して歯が白濁している場合には、フッ素の再石灰化作用を活用した治療が有効とされています。

再石灰化治療とは、フッ素などを歯の表面に塗布して、酸に強い硬質な結晶を形成させる方法です。これにより、歯の表面が強化されて、初期虫歯の進行を抑制することができます。

PMTC

PMTCとは、歯科医院で行われる専門的な歯の洗浄処理のことを指します。

この処理では、単なる歯垢の除去だけでなく、通常の歯磨きでは取り除くことができない歯石や、虫歯の原因となる細菌の除去も可能です。

当院のPMTCについては、こちらをご覧ください。

まとめ:虫歯は初期のうちに治そう!

初期虫歯であれば、歯を削る治療をしなくても再石灰化によって治す(進行停止する)ことができます。そのためには、虫歯を予防する習慣が重要です。日頃から正しい方法でブラッシングし、定期的に歯科医院のクリーニングを受けましょう。痛みが出ていないからと虫歯を放置すると、後々後悔することになるので、「虫歯かな?」と思ったらすぐに歯科医院を受診してください。

当院は予防歯科に力を入れています。岡谷市で歯医者をお探しの方は、山田歯科医院にお気軽にご来院ください。

 

歯科医師
コラム監修者
歯科医師 山田 宏樹
【経歴】
  • 愛知学院大学 歯学部卒(2014年)
  • 愛知県安城市の歯科医院にて医局長として6年間勤務(2014〜2020年)
  • 現在はきしもと刈谷矯正歯科で院長として矯正治療(ワイヤー マウスピース)やその他自費診療を行っている(2020年〜)
  • 山田歯科医院 非常勤

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